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週刊ヒロポン・その33

Subject: 韓国人と日本人
Date: Wed, 8 Aug 2001 18:34:12 +0900



韓国のパントマイマー、ナム・グンホさんと一緒の舞台に立った。
九州の小さな村の教育委員会が「日韓交流、パントマイムの夕べ」と題して企画した催しだ。ナム・グンホさんはフランスのマルセルマルソーの学校で8年も勉強して、現在は韓国の芸術学校でマイムの講師もやっているという正統派のマイマーだ。

そのマイムはマルソーを彷彿とさせるポエジーな動きだった。キャラクターも面白いし、感動した。だから色々とお話をしたいのだが、如何せん私の知っている韓国語といえば「アニョン・ハセヨ」と「カムサ・ハムニダ」の2つだけ。
もっと知っている筈だ!だって金正日の真似をやっていたではないか…。
思い出せない。頭の中は「チョー・ヨンピルン・パニクルン・スミダ」…?

そうだった。すべてデタラメのハングル語だ。戸惑っている私に彼は世界共通語の英語で語りかけてきた。これも私はダメだ。マイムをやってる二人と言えどもジェスチャーだけでは「会話」は出来ない。
そこへ救いの神、通訳の女性がお弁当を持って入ってきた。助かった。同じ楽屋だけど節度をもって私は自分の弁当を彼等と少し距離をおいてテーブルに置いた。すると、グンホさんが僕の弁当を自分のすぐ隣に引き寄せて、「一緒に食おう」と言う。「喜んで」と3人一緒にお弁当を開いた。今度は通訳付だからなんでも話せる。彼が言った「どうして日本人は一人で飯を食うのか」と。「いや、これは所謂遠慮というヤツだ」…。

彼が言うには、前に来日したときラーメン屋さんで一人で食べている人が多い光景に驚いたというのだ。韓国では殆どが誰かと、或いは仲間達と食事する。韓国で一人ぼっちで食事しようものなら、必ず誰かが「一緒に食べよう」とか、「なにかあったのか?」と話しかけてくるだろうと。私は「日本ではそういうのを、『余計なお世話』と言う」と教えてあげた。
その時フッと日韓での「教科書問題」が頭をよぎった。鏡に映った自分の顔が石原慎太郎になっていた。教科書問題はそんな国民性なんてことで済まされる問題ではない。別問題だ。

でも、国と国、人と人との結びつきを考える時に面白いと思った。「余計なお世話だ」「内政干渉だ」では先に進まない。相手の気持ちをとり入れて始めて友達になれる。両方がそうすれば良い。
ハッキリしていることは「余計なお世話だ」と言ってしまうところからは友情は生まれない、ということだ。
それにしてもハッキリと意見を言い、大きなジェスチャーで包みこまれるように来られると私は萎縮してしまう。大陸と島国の違いかな?他人から見ると私は「自虐的」に見えるんだろうな。それでも良いや。「余計なお世話だ」からは何も生まれないのだから…。

その後、日韓庶民レベルの会談はぎこちなさが目立ったものの、お互いのマイムを褒めあう声明を出して成功裏に幕を閉じました

松元ヒロ



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