ヒロさんの舞台が見たいという、勝手な親子の一念から、自分たちが出向かずに、ヒロさんを呼びつけてしまったといういきさつで3月20日、名古屋の東の端の小さな劇場で「ソロライブ in 名古屋」が幕を開けた。
この時期には珍しいみぞれ混じりの大嵐が不吉な風音をたてる中、会場担当者とヒロさん、私(なんと『今日のニュースと天気予報』のナレーターとして舞台を踏むという光栄(?)、役得を得た)でリハーサル。「何もなし、ベタの明かりだけで」と始まったはずなのに、進む度にどんどん注文が飛び交う。まさにその場で組み立てているマジなヒロさんの姿をこの目に焼き付けた。
4時の部は、推察するところ、ヒロさん知名率約30%、小学生低学年のわからんちんを含む子ども占有率70%という今までのヒロさんでは考えられない驚くべき状況下での舞台となったが、なんのことはない、開口一番から笑いの渦。おひねりだかゴミだか判別不能の物体が飛び交う中、90分の熱きバトルが繰り広げられた。『逢いたい』が終演後の合言葉状態。その強烈な印象をこれからのファン予備軍たちにしっかり植え付けられたものと思われる。
続く7時の舞台では知名率約70%の落ち着いたアダルトな雰囲気の中、トーク、マイム、コントと次々に観客を引き込み、のりまくっての鹿児島人は汗と唾をふりまきながらの大熱演。ラスト『リストラされた男』を演じきり、ライトの落ちた瞬間におひねりと拍手の嵐。外の嵐を吹き飛ばす『熱き心』の大爆発。お約束の『今日のニュースと天気予報』で、やっぱりヒロさん!と皆をうならせて終演を迎えた。
舞台の熱さめぬままの打ち上げは、時を忘れてホテルの門限も忘れ、危うく締め出されるところでした。
テレビにラジオにと、告知も兼ねて4日間、ヒロさんを振り回してしまいましたが、とても楽しかったの一言につきます。これって、やめられないかも…。
次はいつにしようかな!?(森下園子)